アンスリウム農園 西尾市

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01 はじめに

アンスリウムってどんな花?

Anthurium andreanum(アンスリウム アンドレアナム)
和名: 大紅団扇(おおべにうちわ)
属性:サトイモ科 アンスリウム属
原産地: 熱帯アメリカ、西インド諸島

アンスリウムは熱帯・亜熱帯地域原産の非耐寒性多年草で、眩しいくらいに輝くハート型の花からトロピカルな観葉植物というイメージを持たれている方が多いと思います。赤やピンクの花に見える部分は「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれ、サトイモ科の特徴として見られる葉が変異した「苞」であり花ではありません。実際の花は、その仏炎苞から突起した多肉質な棒状の部分に寄り添うように並ぶ細かい粒です。そのように細かい花が並ぶ様を「肉穂花序(にくすいかじょ)」と言います。ちなみにアンスリウムは、ギリシア語の「anthosaura(花)」と「oura(尾)」を組み合わせたもので、肉穂花序を「尾のような花」と表現したことに由来しているそうです。

アンスリウムは600種以上存在すると言われていますが、花(苞)を楽しむ園芸品種として流通しているものの多くはアンドレアナム(A.andreanum)で、その他にセリゼリアナム(A.schrizerianum)や葉の美しさを楽しむアンスリウムなどもあります。

anthroomで取り扱うのは花き園芸の本場「オランダ」で育種された様々な花色や大きさの品種です。空間に彩りや瑞々しさを与えるだけでなく、うまく育てれば新しい花(苞)が咲き、育てる楽しみを実感できる観葉植物として親しまれています。

02 置き場所

明るく風通しの良い室内が◎

アンスリウムは温暖な熱帯・亜熱帯地域の植物ではありますが、直射日光が苦手で強い日差しを長時間浴びると葉焼けを起こすことがあります。そうは言っても植物の成長には光合成のための適度な光が必要。ご自宅での生育にはレースのカーテン越しなど明るい室内がベターです。時に植物を飾りたい場所と、植物にとって環境の良い場所は一致しない場合があります。暗い場所へ置くことも構いませんが、新しい花が咲かない・植物の調子が悪いなど植物の状態が気になるという場合は明るい場所へのご移動をおすすめします。

 

アンスリウムも人が快適と思う環境が◎

アンスリウムの生育適温は約1828℃と言われており、低温を嫌い10℃を下回る環境では衰弱していきます。また、人が熱中症を起こすような暑さの中では、アンスリウムも新しい花芽が流れたり、高温障害を起こして枯れてしまうことも。寒すぎも暑すぎも苦手で、人間が快適に生活できる環境が最適のようです。風の流れと適度な湿度は必要ですまさに人のようですね。

03 水やり

毎日チョロチョロ… ではなく、たっぷり与えて数日開ける

植物が成長する環境下(主に暖かい時期)では、培土が完全に乾いてしまう前に週1~2回を目安にたっぷりと水をやりしっかりと水を切ることを心がけましょう。また、アンスリウムは湿度を好みます。水やりの際は鉢元だけでなく株全体に葉水をかけてあげることがポイントです。そうすることで害虫の予防や葉に溜まった埃を落とすことができて、瑞々しい植物の艶も維持できます。アンスリウムの花は水が直接かかっても問題ないので気軽に水やりをして頂けます。ピートモスは完全に(カリカリになるくらい)乾燥してしまうと保水性を失ってしまい、水を与えていても根に水が届かない状態となります。そうなった場合はバケツに水を溜め、培土全体が水に浸かった状態でしばらく放置しておくと保水性を取り戻します。

 

土によって水やりや施肥が異なります

私たちが販売するアンスリウムは、ピートモス主体の培土を使用して生産しています。ピートモスは気相率が高く水はけが良い為、完全に乾き切る前に水やりを行う必要があります。冬場でも植物を置いている場所が安定して温度と日射時間が確保できるようなら、適宜水やりを行いましょう。冬場(室温が10℃を下回る場合)は水やりの頻度を控えますが、天気の良い朝(これから温度が上がり植物が光合成するとき)は水やりのタイミングです。

04 培土

アンスリウム専用の培土を使用

私たちが販売するアンスリウムは、粗めに砕いた北欧産ピートモス(約80%)に少量のココファイバーとパーライトを加えて気相率(土壌中の空気の占める割合)を整え、pHやEC値をアンスリウム用に調整したものを使用しています。一般に観葉植物用として販売されているピートモスと比べると粗めで水はけが良い特徴があります。
ートモス:ミズゴケやスゲなどの植物が堆積して作られた泥炭(ピート)を乾燥させて細かく砕いたもののこと

 

保水性・保肥性に優れた培土

アンスリウム用に使用する粗く砕かれたピートモスは特に通気性に優れています。水はけが良いことから根腐れしづらく、それでいて保水性も高い万能な培土です。洗浄・乾燥加工をされていることが多いことから、比較的清潔なものとして室内植物や観葉植物に多く使用されています。ただし、完全に乾いてしまうと水を弾いてしまうので適度に水を与える必要があります。完全に乾燥してしまった際にはバケツに水を溜め、培土全体が水に浸かった状態でしばらく放置しておくと良いでしょう。

05 肥料選び

低温期と真夏を避けて3~4ヶ月に一度施す程度で◯

出荷の際には十分な肥料を与えているので購入してすぐに施肥する必要はありません。肥料は緩効性(与えたときから徐々に効果があらわれ3~4ヶ月程度効果が持続する肥料)の化成肥料を春と秋に少量(6号鉢45g程度・植物の生育に合わせて)与えてください。植物の生育が鈍っている真夏と低温期の施肥は根腐れの原因となるので避けましょう。環境が良く植物が生育する時期には量を増やすのではなく施肥の間隔を調整しましょう。
植物の生育が止まっている(肥料分を根が吸収できていない)時期に肥料を過剰に与えると根腐れなどの原因となる場合があります。
※肥料の種類によって用法・用量が異なります。施肥の目的に合ったものか確認し、製品の説明にしたがって正しくお使い下さい。
※追肥を目的とし、置肥として使用する緩効性化成肥料の使用をオススメします。

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